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​矢成光生

1969年 愛知県生まれ 千葉県出身 東京都在住

1993年より油絵具を意図的に剥落させた作品「重力の仕事」を制作。

 

1997年 多摩美術大学大学院博士前期課程美術研究科絵画専攻修了。

 

1999年 アラスカでのワイルドライフがきっかけとなり、人工物と自然を対比させ「共生」や「環境」をテーマに絵を描く。

 

2011年 東日本大震災での原発事故を受けて、洛中洛外図のような画風で都市や原発を描きエネルギー問題を表現する。

個展、グループ展多数。国内の原発と都市を描いた約5mの大作「Wonder Future」2018年 第21回岡本太郎現代芸術賞展で入選。

 

復興支援活動では「福興浜団」(南相馬)で活動中。

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 「目に見えないものを視覚化して日本を描いてみたら…」

 

と震災後に思い、全国にある原子力発電所と都市や自然を併せた風景を描きました。原発問題は、「生か死か」という究極の結末をはらみつつ、私たちに「豊かさとは何か」について考えさせてくれます。この、電気を生産する手段は、震災後もネガティブスパイラルから脱却できず、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」的な現状にあります。

 

 現在、南相馬で復興のボランティアをしていますが、福島を訪れると天気予報の中で、空気中の放射線量や海水の放射性物質の種類と濃度について触れています。そして、現在も帰還困難区域が存在し、小児甲状腺がんも増加傾向にあります。

 

 洛中洛外図における金雲は、都を幻想的に包み込み、雅さを感じさせてくれます。しかし、私たちを取り囲む金雲は目に見えず、有害なものが多くあります。そんな暗雲の中でも、光を見出しながら強く生きる人間が何処に向かうのかを興味深く見つめていきたいです。

 

 

そして作品が、私たちのこれからについての「問い」となるようなものであればと思います。

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2018年 第21回岡本太郎現代芸術賞展入選作品 「Wonder Future」

​洛中洛外図をオマージュし、原発に囲まれた日本列島を表現した横幅5メートルの大作

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ZEBRA CROSSING

重力を利用して油絵の具を上下2方向から意図的に剥落させた作品。「横断歩道」という意味ですが、人工的にマーキングされた道を渡ることから「規則・安全」と「ハプニング」について表現

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